ブルーベリーシガレット

女子力は2次元ではなく3次元

ハッピーオータムウェディング

人生ではじめて、結婚式に招待してもらった。

高校生の頃、一番仲良くしてもらったと思っている子の結婚式だった。大学生になってお互い別々の土地へ引っ越したけど、わたしのところに遊びにきてくれたり、夜な夜な長電話をしたり、地元に帰省したとき予定を合わせて遊んだり、ふたりの一人暮らししてる土地の中間地点に集合して遊んだりした、そういう思い出が頭の中を駆け巡った。いつの間にか、あんまり連絡を取らなくなって久しいね。

大学生時代にアルバイトが同じで出会ったらしい男の人が新郎だった。結婚式で初めて出会った。明るくて人当たりを良い、素敵な人なんだろうなと思った。

わたしの、全然知らない人と結婚するんだね、そんな素敵な人がいたんだね。なんとなくは知っていたけど、そんなに進んだ関係だったんだね。その経過の話をする相手として選んでもらえなかったんだと、胸がぎゅんとした。なんか失恋みたいだな、と思って自分で自分のこと笑った。時は誰にでも平等に流れていたと思い知った。

個人的には、結婚願望はあんまりない。結婚式を見てめちゃくちゃ感動したし、彼女のウェディングドレス姿を見て泣いたけど、やっぱり結婚したいとは思わなかった。でも、好きな人と結婚する人生を選べる彼女を見たとき、あまりにも美しく健やかで、人としての『正解』を見た気がした。二人の馴れ初めを「新婦の猛アタック」と聞いたとき笑ったけど、好きだと思った人に正面からぶつかって、愛情を与えて愛情を返してもらって、結婚しよう、と言ってもらえる彼女は、人として眩しいくらい健全だった。

 

彼女といたあの日この日を思い浮かべて、涙が出てきた。おめでとう、と心の底から思ったけど少し切なかったのは、美しく健やかな彼女を見て自分は人として『不正解』な気がしたことと、彼女と過ごした過去を追いかけたくなってしまったことに、悲しくなってしまったからだと思う。

 

結婚、おめでとう。また遊んでね。

 



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