ブルーベリーシガレット

女子力は2次元ではなく3次元

余った脳内リソースを使って

人は、縁がある人としか出会えないし、仲良くなれないし、一緒にいれないと思う。一生かけても出会えない人が世界のほとんどだし、せっかく出会えても深く知り合うに至らない人もいるし、仲が深まってもいつの間にか疎遠になってしまうこともある。学生の頃に仲良かった友だちとはずっとそれまでのように遊んだり連絡を取り合ったりして変わらずにいれると信じていたけど、結果としてそんなこともなく、それぞれがその後のそれぞれの人生で色んな人と出会い、それぞれでやっている。たまに地元で学生時代の友人と集合して話をしていると、方向性の違う人生の集まりを感じて寂しくなることがある。時間を共有していた時が関係のピークだった、と思ってしまう。

今年はお笑いに興味を持った1年だった。それまでは一般テレビ視聴者レベルで、興味がないわけではないけど特別高いわけでもなく…くらいだったが、今年は当社比で250%くらいで興味を持った。友人と車に乗っているときに「なんかはまってるものとかある?」と尋ねると「…あ~、お笑いにはまってるかな?」と友人が返したので、「お笑い??へ~そうなんだ…好きな芸人さんとかいるの?」と質問すると「和牛が好きなんだけど、知ってる?」と言われ、当時のわたしは「あ~~…分かる分かる。料理する人がいるよね?」と言ったところ、「え!知ってるんだ!」とちょっと驚かれたので、「え、だってM-1で順位付くような人たちでしょ?」と返すと、「そうそう。え~知ってるんだ~」と言われたのが始まりだった。今考えるとこの会話が無知の極み過ぎるけど、興味がないことってそんなものだよな、と思っている。結構頻繁に遊ぶ友人との会話だったこともあり、その後適当に『和牛』について調べていると、『和牛』に拘わらず、芸人さんってすごく面白いかも!?!?と思い、興味を持つようになった。

そして大変有り難いことに、よしもと漫才劇場に連れていってもらう日もあった。



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若手の人が中心に出ている劇場ということで、正直知らない芸人さんがほとんどだったが面白すぎて面白すぎた。楽しかった。公演にもよるらしいけど1500円とか2500円とかが料金で、大阪に住んでたら絶対通ってたなと思った。アイドルのコンサートは1公演7000円くらいが相場だと思うけど、その半分以下が料金て?!?と少し驚いていた。アイドルのコンサートの方が時間が長いしセットとかもあるので当然だけれど。良質なエンターテイメント手軽に摂取出来すぎてやっぱり都会は最高だな…と思ったりした。また行きたい。

そんな流れで今年のM-1はこれまでよりも熱を持って視聴した。そもそも自分の家のテレビではテレビ朝日系列が映らず、父がケーブルテレビを契約してくれている実家のテレビであれば視聴できるだめ、M-1を見るために実家に帰った。自分の家から実家は車で片道1時間半ほどである。しかし日曜の22時頃から1時間半かけて自分の家に帰っていたら、自分の生活ルーティンは崩れるし翌日は月曜日だし辛くないか??テレビが見たいが理由でそんなに頑張るか??と自問自答したが結局「リアルタイムで見なければ後悔する…!」の一心で実家に帰った。そして終わって23:30過ぎに自分の家に帰ってきた。M-1、本当に面白かった。

M-1を見て、人生のエネルギーに満ちた時間を使って、人生で出会った誰かと、目標に向かっていく、という挑戦はとても怖いだろうな、と思った。成功は誰にも約束されないまま、いつまで自分が健康かも分からず、いつ来るか分からない波を待ち続ける。絶望する夜も一度や二度じゃないんだろう、というのは想像だけど、安定しない人生への挑戦は、誰もが選べることではないからこそ、尊いのだと思った。

過程はそれぞれでも、一緒にやっていこうと手を取り合った人が隣にいて、物質的な武器はなしに並んで観客の前に立つ。見ている漫才師さんが、自分の意思で組んだ相方と酸いも甘いもを経験して成功を目指すと想像したら、ちょっと泣ける。

正直、外野の声なんてどうでもいいだろうな、と思う。組んだ相手とやりたいことをやるという道の中で、お互いにしか分からないことがあって、想像や仮定で外野に語られる話なんて本当に気に留めるに足らないだろうと思う。一生懸命やったという過程や自信、評価や点数という結果、それがあれば十分で、それで終わりなんだと思う。

人生の多くの時間をかけてやりたいことを一緒にやる相手がいる。唯一無二だと思う。サクセスストーリーになるのは結果で、途中にある酸いも甘いもも結果で、素晴らしい関係が築けたというのも結果だ。その道中を一緒に歩く人がいて、「君がいれば何も怖くない」とは言えなくても、時間と研鑽を重ねた相手と何かを分かち合える安心は特別あるだろうなと想像する。そんな相手、他の人生を生きる人にはなかなかいないと思う。それを純粋に羨ましいなとも思っている。

 

齢26になった。時間は確かに流れているけれど、和牛の水田さんが川西さんに出会ったのは26歳の時らしいので、人生まだまだ何が起こるか分からないなと思うし、それは確実に希望である。何か新しいことを始めたいなと思った。

 

 

 

 

 

こんなに脳内リソースをお笑いに割けたことがこの1年ジャニーズWESTにいかに現場がなく、感情が暇してたかを表してるとも思うけど、そんなジャニーズWESTもついにツアーとドームが発表された。たのしい2020年になりそうだけどそれ以外のことにも満足できるようにするのが来年の抱負です。