ブルーベリーシガレット

女子力は2次元ではなく3次元

救われたいときに思い出す

心の底から悲しいとか辛いとか思ったとして、それでも立っていようと思うときに、何に頼り、何にすがろうかと考える。

泣きながら電話をかけてくれた日のこと、愛してると言ってもらったこと、信頼が言葉以外から読み取れた日のこと、「無理しちゃだめだよ」というメッセージ。そういう、わたしに心や感情を使ってくれた人たちのことをひとりひとり思い出しては抱きしめて、今日もなんとかやってみようと思う。

その中のひとつに、「照史くんがコンサート中に指を差してくれた日のこと」がある。息が止まったようなその瞬間を瞼の裏に何度も蘇らせて、あの瞬間、照史くんは確かにわたしを見ていて、そういう、わたしにしか推し測れない価値があった瞬間が存在した事実にただ救われる。誰にも評価されない、させない。わたしだけが知っている、他者の意見なく、ひたすらに救われて助けられる瞬間だ。

わたしを指差したわけではないかもしれない、とかそんなことはどうでもよく、そう思えたあの瞬間に今ただ救われている。

照史くん、あなたがわたしを見てくれたあの瞬間にわたし以外の誰にも計ることのできない価値があり、それを抱きしめて眠る夜があります。それを握りしめて家を出る朝があります。あの瞬間のときめきも忘れられないけれど、時間を越えて、今のわたしを救ってくれています。照史くん、助けてくれて、ありがとう。